不動産取引ガイド

住宅ローン お得な繰上返済方法は?

住宅を購入する場合はほとんどの皆さんが住宅ローンを組まれると思います。
ですが35年ものローンと思うと荷が重い方もいると思います。
そんな方は繰上返済を念頭に住宅ローンを組まれる事をおすすめします。
ですが繰上返済をすると言ってもある程度の計画性を持って返済していかないと、結果、そこまで総支払額が変わらない!なんて事もあるのでお気を付けください。

まず、繰上返済は毎月の返済額とは別に、まとまった金額を返済することをいいます。繰上返済した金額は、基本的にはローンの元金に充てられるので、その後の金利も減り、ローンの負担が大きく減ることになります。特に、早い時期に繰上返済すると、支払う利息も大幅に減る事になります。また、返済期間の長いローンほど、負担軽減効果は大きくなります。

ただし、金融機関や住宅ローンの種類によっては、繰上返済手数料がかかる場合もあるので注意が必要です。また、繰上返済しすぎると手持ちの資金がなくなってしまい、将来的に家計が破たんしてしまう危険性もあるので、将来必要となる教育費などは貯蓄するとともに、予備費として最低でも毎月の生活費の半分程度は残しておく方が良いでしょう。

繰上返済には、「期間短縮型」と「返済額軽減型」があります。期間短縮型は、毎月の返済額はそのままにして、現金と利息が減った分期間が短縮されるものです。一方、返済額軽減型は、繰上返済後も返済期間は変えずに毎月の返済額を減らすものです。

どちらもローン負担を軽減できますが、同じ金額を繰上返済するのであれば、期間短縮型の方が金利の負担軽減効果は大きくなります。たとえば、借入額3,000万円、金利3%、返済期間35年の住宅ローンを11年目で1,000万円繰上返済した場合、期間短縮型にすると、返済期間が約17か月短くなり、総返済額は当初予定金額よりも約110万円少なくなります。一方、返済額軽減型の場合には、月々の返済額は約5千円少なくなりますが、総返済額は当初予定額よりも約40万円少なくなるだけとなります。

ただし、期間短縮型で繰上返済しても毎月の返済額は変わらないので、日々の生活が楽になるわけではありません。また、期間を短縮しすぎると借り換えができないこともあるので、安易に期間を短縮するのは危険です。

返済額軽減型は、収入減少や支出増加の場合、固定金利期間選択型ローンを利用している場合、選択期間終了などで、家計の負担を軽減したいときに利用すると良いでしょう。

繰上返済もご家庭のご状況と収支を見て、される方が良いでしょう。

インテリアのまとめ方前のページ

購入する物件が決まった後にすること その8(リフォーム着工について)次のページ

ピックアップ記事

  1. 危険な場所は 地形図で見分ける
  2. 住宅購入と 生涯の資金計画
  3. 立地適正化計画をご存知ですか?
  4. 土地価格の相場を知る方法
  5. 買ってはいけない物件を自分でチェック

関連記事

  1. 不動産取引ガイド

    敷地境界にブロック塀がある場合の注意点(その①)

    戸建てを買おうとした住宅の敷地と隣地との境界にコンクリートブロック塀が…

  2. 不動産取引ガイド

    土地探しでは「地形」と「水はけ」が大事!

    庭に水がたまる家――それが我が家です。庭の一部はとても水はけが悪く…

  3. 不動産取引ガイド

    資産防衛のための住宅購入 子育てのための住宅購入は少し難しくなっています

    我が国における標準的な「家」の概念が変わりつつあります。少子高齢化…

  4. 不動産取引ガイド

    資産価値の残るマンションの見極め方 ~マンション管理士という国家資格~

    マンション管理のスペシャリスト「マンション管理士」マンション管理士…

  5. 不動産取引ガイド

    大雪や着雪による停電にはご注意を…

    気象庁では、顕著な災害を引き起こした気象や地震、火災現象について、災害…

  6. 不動産取引ガイド

    室温と血圧の関係?!

    近年は高断熱・高気密の住宅が増えています。国土交通省では、断熱性の高い…

  1. お金・ローン・税金

    不動産屋の言うことを鵜呑みにしてはいけません~住宅ローン減税編~
  2. 不動産取引ガイド

    “中古戸建の水が出ない”当たり前だと思って見過ごすと、こんなトラブルになる可能性…
  3. 不動産取引ガイド

    親からの支援を受けるときの住宅取得等資金の贈与税非課税措置
  4. マンション

    資産価値を守る マンション管理、収支改善のコツ?!
  5. 不動産取引ガイド

    <田舎暮らしを考えている方へ> 「水害避け集団移転」という記事から学ぶべきこと?…
PAGE TOP