不動産取引ガイド

不動産は、感情で決めて、理性で納得させる傾向が強い

マイホーム購入プロセスでは、
「こういう家に住みたい」という感情と「価格や支払いをこれ以下にしたい」という合理性では、感情の方に優位性があり、感情が「主」で合理性が「従」の関係になりやすいのです。

それはお金の事(合理性)を第一に考える世帯主と、住みたいかどうか(感情)を第一に考える家族との関係でもあります。

昨今では、ご主人が事前に自らの希望をある程度折り曲げ、家族全員の合意形成が取りやすいように意見をまとめているケースが多いようです。

(例えば)
A様「うちには2歳の子供がいますが、妻がその子の成長を考えると、大通りから離れている環境が良いこのマンションが一番いいというので、自分の希望する条件には固執しないことにしました。家にいる時間が長い妻と希望を考えると、多少の増額と通勤距離が延びるのは致し方ないかなと思いましました」

「希望の条件ないで他に似たようなマンションはなかったのですか?」

A様「ありました。実は、私はそこが一番気に入っていました。ただ、妻が最も気に入ったのがこの家でしたので諦めました。個人的な意見ですが、家選びは妻がそこに住みたいという気持ちが一番大事だと思いますので、価格や、駅までの距離は頑張れる範囲であれば努力しようと思うことにしました」

このように、奥さんや家族の気持ちを忖度して物件を選択する方が多いのです。この見方は家を買う際の男性の心理に即していると思います。また、お金や駅への距離など、数字で表される合理性は、最終的には住みたいという感情には勝つことが出来ないようです。

あなたはご家族ではどうでしょうか・・・。

私は、両方大切だと思います。
ある程度の合理性を考慮して家は購入すべきですが、住みたくないところに住んでも家族としては快適性もなく、ストレスが溜まってしまっては購入する意味がありません。

マイホームは、あなたが、もしくは、あなたの家族の感情が動いた物件でないと中々購入に踏み切れないと思います。ですから、「ピン」と住みたい物件に出逢った時には、少し冷静に考えてみて「合理性」も併せてご検討してもらえたらと思います。

以上、エージェント中田でした。

2021年8月 フラット35金利のご案内前のページ

太陽光発電コスト安価に!次のページ

ピックアップ記事

  1. その家は人口減少した将来でも売ることができる家ですか?
  2. 建物インスペクションを実施する最適なタイミングとは?
  3. 立地適正化計画をご存知ですか?
  4. 住宅購入は不安でいっぱい
  5. 土地価格の相場を知る方法

関連記事

  1. 不動産取引ガイド

    土地の利用を制限する地役権

    お住まいの重要事項説明を受ける際に注意すべきチェックポイント解説、今回…

  2. 不動産取引ガイド

    2023年の不動産購入時の参考に!首都圏の「新横浜線」に注目が集まる?!

    ■2023年の不動産購入時に考えたい首都圏の「新路線」について20…

  3. 不動産取引ガイド

    内見時、部屋を見るより重要なこと!?本部エージェントの現場レポート≪中古戸建て編≫⑥後編

    前回に引き続き、千葉県某所、昭和60年築の戸建ての内見時に、リニュアル…

  4. マンション

    資産価値にも影響を及ぼす、マンション管理組合が機能不全?!

    マンションの建物や敷地、エレベーターなどの共用施設は、マンションの区分…

  5. 不動産取引ガイド

    放置は危険!バルコニーの水溜まりが示す防水対策の重要性

    「バルコニーに水が溜まっている」、この現象を軽視してはいけません。なぜ…

  6. 不動産取引ガイド

    <コロナ禍の不動産購入>テレワークスペースの確保もお忘れなく?!

    ■コロナ禍で広がったテレワーク!不動産購入時にはテレワークスペースの確…

  1. 不動産取引ガイド

    「売主も知らない」告知事項に注意。一般的な書式では見落とされる可能性あり――マン…
  2. 不動産取引ガイド

    住宅購入時に敷地についてしっかりと把握していますか?
  3. 不動産取引ガイド

    自宅の住宅ローン控除確定申告
  4. リニュアル仲介通信

    資産価値が目減りしない住宅購入とは?
  5. 不動産取引ガイド

    「定礎」のヒミツ!?
PAGE TOP