不動産取引ガイド

購入する物件が決まった後にすること その5(リフォームの打合せについて)

物件探しを行い、内見を進めていき、色々比較した中で『よし、この物件を購入しよう』という段階になったら、その後は何をすればよいのでしょうか。
物件が決まった後の流れについて、今回もお伝えしていきます。

購入する物件を決めた後の流れ

前回からお伝えしておりますが、もう一度全体の流れを把握しましょう!
大きく分けると下記のような流れになります。
1.買付申し込み
2.ローンの事前審査申込
3.売買契約内容の確認
4.売買契約
5.住宅ローンの本審査申込
6.リフォーム打合せ
7.リフォームの請負契約
8.住宅ローンの金消契約(金銭消費貸借契約)
9.ローン実行、残金決済、不動産の引渡し
10.リフォーム着工
11.お引越し

前回は、『5住宅ローンの本審査申込み』についてのポイントについてお伝えしました。今回は、『6.リフォームの打合せ』についてお伝えしていきます。

6.リフォームの打合せついて

売買契約が終わったら、前回お伝えしたように、ローンを利用する方は、とにもかくにもローンの本審査の申し込みを済ませることです。
そして、ローンの本審査申込を済ませたら、次はリフォームにすぐに目を向けましょう!
購入する物件すべての物件がリフォーム必要とは限りませんが、今回は中古物件を購入してリフォームが必要な方向けにお伝えしていきます。(※リフォームが不要な方は、今回の内容は飛ばしてください。)

リフォームは、不動産の引渡しを受けたらすぐにやらないといけないということはないのですが、お引越し前にリフォームを済ませてからお引越しされる方が一般的に多いです。

リフォームをする上で、必要となる大まかなプロセスは下記の通り。
・リフォームをどこまでやるのか(予算と範囲)をご家庭で決める
・リフォームの見積もり依頼
・リフォーム業者の選定
・リフォームの内容の打合せと工事範囲の決定
・リフォーム期間のスケジュールの決定
・リフォーム工事の請負契約
・リフォーム着工
・リフォーム工事完了と引渡し

購入する家を決める際に、リフォームの予算が見えないと購入できない方、もしくは、中古戸建てなど劣化事象が分からないと怖くて購入できないケースは、売買契約前にリフォームの見積もり(中古の戸建てであれば、インスペクションを含む)を取る必要があります。不動産購入には、さまざまな諸経費が掛かりますので、担当のエージェントに相談しながらリフォームの予算も合わせて資金計画をみてもらうことをお勧めします。

マンションを検討されている方で、大方のリフォーム予算を持っている方でしたら、リフォームの見積もりを取ることより、売買契約へ移行されることをお勧めします。理由は、リフォームの見積もりを取るのにスケジュールをしている間に他の人が買ってしまうリスクがあるからです。

この辺りもリフォームの内容と資金計画、販売状況を考慮して不動産エージェントに確認しながら進めると間違いないかと思います。

売買契約の後にリフォームの内容を詰めていく場合は、事前に売主様に許可を得た上で、リフォーム業者と一緒に再度現地を確認し、リフォームの見積もりを取得し、リフォームの内容やスケジュールを決めていくことをお勧めいたします。

リフォームの見積りを取る時の注意点
中古物件などは売主様居住中のこと多いです。リフォームの見積もりの為に何度も何度も売主様のご自宅に訪問する事が難しいですので、一度の訪問で漏れがないようにリフォーム業者に見てもらいましょう。
ポイントは、リフォームやるかやらないかをその場で決める必要がないので、予算によってはやる可能性がある項目については、リフォーム業者に見ておいてもらい、やる可能性があるものは一旦見積りにいれてもらいましょう。

見積書が出てきてから、予算に合わせて、どこを削るか家族会議で決めて、内容を絞っていきます。またリフォーム業者さんは、いくつかの現場を掛け持ちでやっているケースが多いので、リフォームをお願いした場合は、いつから着工できるのか、そしてリフォームの期間はどのぐらいかかるのか、そのようなスケジュールも合わせて確認をしておくことをお勧めします。

リフォームの内容とスケジュールを決めたら、設備等の発注が必要となりますので、リフォーム完成・お引越しのタイミングを全て逆算した日程で、すみやかにリフォーム業者さんと『工事請負契約』を交わしましょう!

まとめ
中古住宅を購入して、リフォームをされる場合、リフォーム予算の捻出(資金計画)と、リフォーム箇所の決定、全体のスケジュールを把握して決めていく必要があります。引っ越しの時期などにも影響してくるため、ご不明点は担当の不動産エージェントと相談しながら進めることをお勧めいたします。

次回は、「住宅ローンの金消契約(金銭消費貸借契約)」についてお伝えしていきます。

不動産購入場所は本当にそこで良いですか?前のページ

住みやすい家の特徴について次のページ

ピックアップ記事

  1. 住宅購入は不安でいっぱい
  2. その家は人口減少した将来でも売ることができる家ですか?
  3. 危険な場所は 地形図で見分ける
  4. 建物インスペクションを実施する最適なタイミングとは?
  5. 買ってはいけない物件を自分でチェック

関連記事

  1. 不動産取引ガイド

    契約時に注意したい売主の意思能力

    不動産を売却する理由についてはいくつかのパターンがあります。転…

  2. 不動産取引ガイド

    フラット35でペアローンが利用できるようになりました

    2024年10月から全期間固定金利のフラット35でペアローンが利用でき…

  3. 不動産取引ガイド

    鉄道廃線の次はバス廃止 郊外を選ぶデメリットを良く検討してください

    日本の人口減少は改善される見込みがなく、都市部と過疎地の2極分化が進行…

  4. 不動産取引ガイド

    2040年までに推計人口が上回る地域ランキング

    国立社会保障・人口問題研究所が2023年12月に発表した2040年の推…

  5. 不動産取引ガイド

    防災に備えて不動産購入!地震ハザードステーションHPを確認する?!

    ■防災に備えて災害の準備を行いましょう!11月1日早朝に茨城県北部…

  6. 不動産取引ガイド

    マンションの「専有部分」の範囲はどこまでか?

    マンションは「区分所有建物」といって、各室ごとに所有権の対象となってい…

  1. 不動産取引ガイド

    木造住宅の和室に使われる壁の種類のお話
  2. お金・ローン・税金

    「苦しい資金計画」
  3. 不動産取引ガイド

    地震保険の仕組み
  4. 不動産取引ガイド

    命を守る自宅の耐震補強工事は「100万円台」がカギ?!
  5. 不動産取引ガイド

    ChatGPTを活用して建築構造の解説を調査!W造、S造、RC造…編
PAGE TOP