不動産取引ガイド

ハンコがいらなくなる!?新しい文房具のカタチ

先日テレビでもやっていましたが、「スマート印鑑」というものをご存知でしょうか。
http://smart-stamp.com/

ハンコを持ち歩いていなかった際にも、サッと手帳から取り出してペタッとできるそうです。画期的ですね。

ただしこの「スマート印鑑」、不動産の取引に使えるかというと、かなりグレーな気がします。どちらかというとNGです。

押印受理率が約97%と、様々な場面でも使えるようですが、不動産取引となると、少し状況が変わってきます。

日本の取引慣行では、「押印する」という作業に意味があります。
文書の内容を確認し、本人の意思に従って文書が作成されています、という証拠の意味です。

不動産売買の価格は〇〇万円で良いか、土地の広さはこれで良いか、引き渡す時期はいつか、といった重要な事項を了承しました、という証明です。

これが、どこでもたくさん売っている、本人以外でも簡単に手に入るシールとなってしまうと、証拠としての意味合いが非常に薄れてしまいます。

仮に裁判になった場合に、相手のハンコがシールだったら、裁判で勝つのは難しいのではないでしょうか(実際に判例が出るのが楽しみですね!)

色々と便利な道具が出てきますが、場面や状況に従って、スマートに有効活用したいものですね!

リニュアル仲介法務部でした。

浮世絵で知る!不動産のリセールバリューとハザードリスク。前のページ

広告でよく見る「ローン返済額月々約●万円。今の家賃でマンション購入可能!?」次のページ

ピックアップ記事

  1. 立地適正化計画をご存知ですか?
  2. 危険な場所は 地形図で見分ける
  3. 建物インスペクションを実施する最適なタイミングとは?
  4. その家は人口減少した将来でも売ることができる家ですか?
  5. 買ってはいけない物件を自分でチェック

関連記事

  1. 不動産取引ガイド

    都市不動産にも迫る崩壊の波 バス路線地域は注意が必要!

    バス路線の廃止や減便が全国で相次いでいます。新型コロナウイルス禍では利…

  2. 不動産取引ガイド

    【住宅ローン減税8】築後年数要件戸建て編~木造・旧耐震~

    戸建編の続きです。今回は旧耐震の木造住宅を購入する際の判断基準や手…

  3. 不動産取引ガイド

    高齢者トラブルが増えている不動産の「リースバック」について

    持ち家の売却後に賃貸で住み続ける「リースバック」を巡り、高齢者が巻き込…

  4. 不動産取引ガイド

    水道の埋設管についての確認ポイント

    戸建て住宅や土地を購入するときには、水道の配管やその埋設状況などについ…

  5. 不動産取引ガイド

    【住宅ローン減税1】不動産会社選びが重要です!

    不動産購入で失敗しないためには、業者任せではなく、消費者も知っておく…

  6. 不動産取引ガイド

    登記簿からわかる所有者の属性

    住まい購入をする際に、その価格が適正かどうかはとても大きな気になるポイ…

  1. 不動産取引ガイド

    楽器演奏可能なマンション「ミュージション」が人気!?
  2. 不動産取引ガイド

    築50年の家に耐震改修を行うメリットはあるか?
  3. 不動産取引ガイド

    住宅ローンを吟味する時間がない場合はとりあえず「固定金利」を選択しましょう
  4. 不動産取引ガイド

    あぶないブロック塀のチェックポイント!
  5. 不動産取引ガイド

    不動産購入後に賃貸住宅を退去 引っ越し時の注意点!
PAGE TOP