不動産取引ガイド

空き家対策に何ができるのか?

全国の増え続ける空き家・空地については、色々な方面からの対策が検討されています。

具体的にどのような方法があるのか、まとめてみました。

理想的な解決方法「売却する」

まずは一番理想的な方法、「売却」です。

利用しなくなった空き家について、買い手を望むことができる立地、条件であれば、売却して現金化することがシンプルな解決方法になります。

ただ、売却にあたっては、それに応えてくれる需要が必要になります。

街として魅力のあるエリアなのか、駅からのアクセスはどうか、周辺に買い物施設はあるのか等が、大きな要素となってくるでしょうか。

賃貸に出して賃料収入を得る

思い入れのある空き家の場合、手放すことには抵抗がある方もいるかもしれません。

その場合には、「賃貸」するという方法もあります。

ただ、こちらについても売却と同様に、その場所に住みたいという需要が必要になります。

また、賃貸物件としての魅力を引き出すためには、設備の交換やリフォームなどが必要になるかもしれません。

こうしたニーズに対応するため、金融機関は「空き家対策応援ローン」といった商品も提供しています。

このローンでは、空き家の改装・改築にかかる費用などについて融資を受けることができます。

「用途変更」してみる

例えば、売却や賃貸で需要が見込めない場合には、思い切って使い方を変えてみる、という方法もあるようです。

・道路付けの関係で建て替えができない空き家だが、立地が良いので駐輪場にしてみる
・日替わりでテナントが変わる一日飲食店
・アーティストにアトリエとして提供
・郊外の敷地をサバイバルゲームのプレイエリアとして貸し出す
など、そのまま住居や住宅用地としてではなく、その立地や環境に合わせて用途自体を変更して需要を掘り起こす、といった取り組みをしているケースもあるようです。

これらの方法以外にも、新しい活用方法や使い方があるかもしれません。

ただ、これだけ話題になっている空き家・空地問題ですので、すでに供給過多となりつつある状態かと思います。

まずはやはり不動産を取得する前に、処分方法という出口戦略を踏まえた物件選びをしたいものですね。

不動産購入は大きな買い物です。

そして、長期的に保有されるケースも多いかと思いますので、きちんと相談に乗ってもらえるエージェントと二人三脚で検討しましょう。

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