不動産取引ガイド

「管理費」は総戸数が多くても少なくても高くなる!?

マンションを購入すると、管理費・修繕積立金等のランニングコストがかかってきます。

管理費は、管理会社への委託状況、共用施設の内容、機械式駐車場の有無、エリアや新築時の価格によって差があります。その傾向と相場を知ることによって、購入してはいけない物件の見極めの一つにもなりますので購入前の参考の一つにされてください。

 首都圏のマンションの管理費の平均値は、70㎡で14,420円 1㎡あたり206円です、

1993年以降に分譲された首都圏2.3万棟のデーターをもとにスタイルアクトの分析データーによる)

 ●「総戸数」と「管理費」の関係性について

「総戸数が多すぎても少なすぎても管理費は高くなる」という結果が出ています。

管理費単価は、総戸数が50戸未満で221円、200戸未満で179円、600戸以上は207円となります

もっとも単価が低いのが、「100戸以上200戸未満」というデーターが出ています。

マンション管理には、管理人のコスト、エレベーターの点検・整備、エントランスや廊下などの共用部分等の清掃等共通してかかる費用があります。これを居住者が面積割で負担しています。つまり、世帯数(正確には専有面積)で割るため、総戸数が少ないと管理費単価は高くなります。

また、共用施設(キッズルーム・パーティルーム、シアタールーム、ゲストルーム、プール等)が多くなればなるほど、敷地内の立派な植栽・エントランスに水が流れているなど豪華になればなるほど維持費用がかかり負担も大きくなります。

総戸数が少ない場合の方が負担が当然重くなり、、改善される選択肢がないので、築年を経るにしたがって問題が悪化するケースが多いです。総戸数が多ければ、一部のサービスを停止するなど選択肢がある分、何とかすることが出来るため、やはり総戸数が少ない場合の方が深刻になります。

●総戸数とエレベーターについて

エレベーターは、総戸数70戸に対してエレベーター1台がおおよその目安と言われています。そう考えると、35戸のマンションではエレベーターは2倍の負担になり、総戸数100戸ではエレベーター1台では不便で2台と割高になります。結果的に、総戸数が100200戸のマンションでエレベーター23台ぐらいが、ちょうどよいということになります。

 やはり、総戸数が少なすぎるマンションは、管理費が割高になりやすい。そして修繕積立金の不足にも陥りりやすい物件ですので、将来の出口(売却)の事も見据えると注意が必要です。そのあたりも踏まえて購入検討しましょう!

 以上、バイヤーズエージェント 中田でした。

———————————————–

「資産となる家を真剣に考えるセミナー」

・マーケットを知る
・資産性とは何か
・リスクを考える
・減税・補助金
・私達ができること

↓ 詳細はコチラ ↓
http://www.rchukai.com/#!seminar/c1vy0

———————————————–

 

不動産を共有しない方法とは?前のページ

リフォーム会社に建設業許可はいるの?次のページ

ピックアップ記事

  1. その家は人口減少した将来でも売ることができる家ですか?
  2. 買ってはいけない物件を自分でチェック
  3. 建物インスペクションを実施する最適なタイミングとは?
  4. 住宅購入は不安でいっぱい
  5. 住宅購入と 生涯の資金計画

関連記事

  1. 不動産取引ガイド

    公示地価、8年ぶり上昇 大都市の商業地で伸びましたが・・・?!

    国土交通省が3月22日発表した2016年1月1日時点の全国の公示地価は…

  2. お金・ローン・税金

    マイナス金利効果!住宅ローン借り換えが2.5倍以上になっています!

    日銀のマイナス金利政策を受け、住宅ローンの借り換えが急増しているようで…

  3. 不動産取引ガイド

    あなたに合った構造は?注文木造住宅の工法と特徴

    木造は、日本の注文住宅の半分以上の割合を占める工法です。古くか…

  4. 不動産取引ガイド

    住む街を決める時に重要視することは何ですか?

    住宅購入する時に、住む街を決めて探し始める方が多いと思います。…

  5. 不動産取引ガイド

    中古戸建て住宅は悪いところを直して買う

    2023年がスタートしてにわかに不動産業界が騒がしくなっています。…

  6. 不動産取引ガイド

    2024年1月から適用される?!「マンション節税」について

    相続税を低く抑える「マンション節税」を封じるため、税の算定ルールが変わ…

  1. 不動産取引ガイド

    命を守る自宅の耐震補強工事は「100万円台」がカギ?!
  2. お金・ローン・税金

    2020年12月 フラット35金利のご案内
  3. リノベーション

    建物の構造に関する基準として耐震等級があります。
  4. かし保険

    【瑕疵保険⑧】リフォーム瑕疵保険
  5. マンション

    引渡し前の「現地確認」は大切です
PAGE TOP