不動産取引ガイド

マンション購入時にプロが見る注意すべきポイント(新築編)

マンション購入時にプロが見る注意すべきポイント(新築編)

5月15日(土)の日本経済新聞に付随したNIKKEIプラス1に『マンション選び プロはここを見る』というものがありましたので、マンション購入時にプロが見る注意すべきポイントについてご紹介をさせていただきたいと思います。

これから不動産購入を検討される方向けの内容となっていましたので、今後の参考にお役立て下さい。ちなみに、新築マンションの注意すべきポイントは4つ、中古マンションの注意すべきポイントは9つに分かれて記載されていました。

■ 新築マンションを検討される方の注意すべきポイント

1位:駅との距離、2位:環境や雰囲気、3位:資金計画、4位:地域の将来性

■ 中古マンションを検討される方の注意すべきポイント

1位:修繕歴/積立金、2位:駅との距離、3位:環境や雰囲気、4位:資金計画、
5位:建築時期、6位:地域の将来性、開発計画、7位:共用部はキレイか?、
8位:間取りの使いやすさ、9位:災害リスク

その内容について、私見も含めて解説をしたいと思います。

そもそも、今回の特集は、コロナ禍で在宅勤務の普及によって住まいを見直す人が増えている事がきっかけとなっているようです。そのような状況下で新築マンションの価格高騰や専有面積の縮小などの懸念材料があるなか、主要都市を中心に不動産の動きが活発であることなども一つの要因のようです。

リニュアル仲介では不動産購入時に『資産価値が下がりにくい不動産』をお選びいただきたいと常に考えておりますので、その観点から解説を行いたいと思います。都市部のマンションに関しては新築供給戸数が限られ、価格も高騰していることから、中古に目を向ける人が増えています。そのような方の参考になれば幸いです。

■ 新築マンションを検討される方の注意すべきポイント(解説)

1位:駅との距離
新築については、駅からの徒歩距離が首位となったようです。個人的には既に建っている中古住宅の方が駅近、利便の良い場所に建っている傾向もありますので、あくまでも新築を検討される際には「駅との距離」を考慮するプロが多いようです。戸建て住宅に比べ、マンションは部屋の広さや居住用設備が標準化されているケースが多いだけにマンションは「立地」が重要です。また、不動産購入時には今後の人口減・家余りを考慮し、立地適正化計画の事も視野に入れ、マンション購入を検討してもらいたいと思います。

2位:環境や雰囲気
新築マンションの建つエリアは、まとまった土地の仕入れが出来たため、その用地がマンションとなるケースが多いです。その為、そのエリアの他の土地も一緒に開発される事もありますので、その後の環境ががらりと変わる事も珍しくありません。その為、近所の雰囲気などは不動産購入時にかならずご確認いただき、可能な範囲で10年後も快適に過ごせるかを見ていただきたいと思います。また、夜の雰囲気と昼間の雰囲気はマンション購入前に必ずチェックしていただきたいポイントです。

3位:資金計画
現在、新築マンションの価格はバブル期以来の水準に達する地域もあります。その為、高値となっているという事は値下がりするリスクも考慮する必要があります。また、マンション購入時には修繕積立金の支払いを抑えたマンションも多い為、いずれ値上げが起こるケースも考慮する必要があります。「ご利用は計画的に」と某CMでは言われたフレーズのように、無理のない住宅ローンの返済計画は非常に重要です。多少の自由に使える預貯金は持ち合わせたいものです。

4位:地域の将来性
周辺状況を冷静にデータで見極める目をもつことは重要です。また、可能な範囲で、これからマンション購入をするエリアの人口推移データや空き家問題が発生しているエリアの有無はチェックすべきポイントです。最近はコロナ禍により、多少の田舎暮らしも注目されていますが、ワクチンが普及し、徐々に日常が戻った際の生活を視野に検討された方が良いのではないかと思います。また、マイナスに作用する負不動産を持ってしまうと、競売、任意売却といった自宅を手放してもなおローン完済ができない事もございますので、可能な範囲で地域の将来性は慎重にお選びいただきたいと思います。

次回は「中古マンションを検討される方の注意すべきポイント」について解説をしたいと思います。今後の参考にお役立て下さい。

法人営業部 犬木 裕

太陽光発電コスト安価に!前のページ

中古物件購入時のリフォーム会社の選び方 3つのポイント次のページ

ピックアップ記事

  1. 建物インスペクションを実施する最適なタイミングとは?
  2. 土地価格の相場を知る方法
  3. 立地適正化計画をご存知ですか?
  4. 買ってはいけない物件を自分でチェック
  5. 住宅購入は不安でいっぱい

関連記事

  1. 不動産取引ガイド

    マンションの節税対策は厳しくなった?!相続税の負担が増える実態!

    マンションの相続税の負担が増えそうです。2024年1月にマンションの相…

  2. 不動産取引ガイド

    「地鎮祭」って何をする行事なのか?

    地鎮祭とは、工事を着工する前にその土地の鎮守の氏神を祭り、工事の安全を…

  3. 不動産取引ガイド

    そろそろ「持ち家」VS「賃貸」といった不毛な論議はやめませんか?

    もう何年も前から不動産の鉄板ネタになっている「持ち家」VS「賃貸」。…

  4. 不動産取引ガイド

    不動産の4つの価格 その2 「固定資産税評価額」

    前回は、不動産の4つの価格のうち、「公示価格」についてお話ししました。…

  5. 不動産取引ガイド

    日本のマンションの防火対策は安全?

    今年に入ってから都内のタワーマンションの火事がありましたが火元の部屋の…

  6. 不動産取引ガイド

    不動産購入前に知っておきたい、子育てに必要な教育費等について

    今春以降、子育てに関わる税制や手当が相次ぎ変更される予定です。4月には…

  1. お金・ローン・税金

    2021年6月 フラット35金利のご案内
  2. 不動産取引ガイド

    戸建てに似ているけど違う「テラスハウス」とは?
  3. 不動産取引ガイド

    人口減少と極端な少子高齢時代に突入した日本。
  4. 不動産取引ガイド

    不動産は「リアル」と「メタバース」、2つ所有する時代になる?!
  5. 不動産取引ガイド

    日本のマンションの防火対策は安全?
PAGE TOP