不動産取引ガイド

敷地が細分化されたマンションのデメリット

普段気にすることのないマンションの登記簿ですが、実は気を付けておかないと思わぬ出費が嵩んでしまうケースがあるので注意が必要です。

現地の見た目などでは判断できませんが、マンションの敷地がいくつも分割されているマンションというものがあります。

居住している住戸1つにつき、土地が何筆もくっついている、というケースです。

住んでみての影響などはありませんが、何か登記手続きをする際にデメリットが生じます。

1.住所変更などの登記手数料

住所変更や氏名変更があった場合、登記記録に記載された住所や氏名を変更する手続きを行います。

この場合の登録免許税という登記手数料は、土地の数×1,000円として計算されます。

2.住宅ローンの完済に伴う担保権抹消の登記手数料

住宅ローンを完済した場合には、金融機関から付けられた抵当権などの担保権を抹消することができます。

この際にかかる登記手数料も、土地の数×1,000円になります。

3.登記記録(登記簿謄本)の取得にかかる収入印紙

登記簿を取得する必要が生じるケースはあまりありませんが、それぞれの土地の登記簿を取得する場合、土地の数×600円の収入印紙が必要です。

4.固定資産評価証明書を取得する手数料

こちらはさらにレアなケースですが、土地についての固定資産評価証明書を取得する場合も、自治体によって異なりますが、土地の数に応じて費用がかかります。

このように、土地が多くなることで、必要な経費が嵩んでしまう場合がありますので、注意が必要です。

土地の数はマンションの建設時に決まる

このように、土地の数については少ないに越したことはないのですが、一度建築されてしまったマンションの土地をまとめることは困難です。

建築前にデベロッパーが「合筆」という土地をまとめる作業をしたうえで分譲してくれていることが理想ですが、経費の節約やその他の事情によりまとめられないケースもあります。

購入を検討しているマンションの土地がいくつも分かれている場合には、土地がまとまっているマンションに比べて何かと費用がかかることが発生する点に注意しましょう。

人口減・家余りの行き先は?前のページ

ハザードマップ、いくつ知っていますか?次のページ

ピックアップ記事

  1. 買ってはいけない物件を自分でチェック
  2. 立地適正化計画をご存知ですか?
  3. その家は人口減少した将来でも売ることができる家ですか?
  4. 危険な場所は 地形図で見分ける
  5. 住宅購入は不安でいっぱい

関連記事

  1. 不動産取引ガイド

    今夏をめどに不動産仲介事業に参入するタマホーム

    おはようございます。リニュアル仲介の犬木です。先日、木村拓哉さんのCM…

  2. 不動産取引ガイド

    住宅ローンの種類がたくさんあってどれに決めて良いか迷っていませんか?

    住宅ローンには、住宅金融支援機構など公的金融機関が資金を融資する公的住…

  3. お金・ローン・税金

    耐震等級て何?

    おはようございます。リニュアル仲介の渡辺です。最近耐震…

  4. 不動産取引ガイド

    不動産購入時 価格交渉する前に知っておきたい事

    エージェントの中田です。今回は、不動産購入時の価格交渉についてお話…

  5. 不動産取引ガイド

    戸建・マンションで気になる音。騒音には2種類ありますが、軽減させる方法はただ一つ!

    住宅で問題になる騒音は、大きくわけて空気音と固体音の2つがあります。…

  6. 不動産取引ガイド

    親からの支援を受けるときの住宅取得等資金の贈与税非課税措置

    不動産を購入する際、親や祖父母などの直系尊属からの支援は大きな助けとな…

  1. 天災・事故等

    地震対策は「事後防災」ではなく「事前防災」が大切です!
  2. 不動産取引ガイド

    中古住宅購入時にも『省エネ』を意識する?!
  3. 不動産取引ガイド

    代々木競技場2020年世界遺産登録目指す!
  4. 不動産取引ガイド

    不動産の「シキエン」って何?!
  5. 不動産取引ガイド

    内見時にチェックするところ!
PAGE TOP