不動産取引ガイド

農地の購入についての注意点

地目が農地の場合には、不動産の購入についても注意が必要です。
農地の場合には、単純に契約を締結して売買代金を支払って終了ではありません。

農地法の許可・届出が必要

地目が農地の場合には、その土地の購入にあたり、農地法の許可・届出が必要となります。
その分かれ目は、その土地が「市街化調整区域」か「市街化区域」かによって異なります。

「市街化区域」については、市街化を進めるエリアであり、非農地化については寛容な対応となります。
そのため、農業委員会への届出が受理されれば、それで購入を進めることができます。

一方で「市街化調整区域」の場合には、市街化を抑制し、農地を保護するエリアとなります。
こちらの場合には、「届出」だけでは足らず「許可」が必要となります。

許可が必要ですので、許可申請を出しただけでは足らず、その許否に関しての審査が必要になり、場合によっては許可が下りず購入が進められないケースも出てくるかと思います。

農地法の許可

農地法の許可にあたっては、購入者が農業従事者か否か、どのような耕作を予定しているか、などの条件が判断材料となります。
また、その許可が下りるまでの時間も1ヶ月程度の日程が必要となるケースもあります。
許可申請の準備においても、登記簿謄本を用意したり、現地の図面を用意したりなど、事前の書類収集・準備期間が必要となります。
これらの作業を、融資の準備と並行して進めなければなりません。

不動産購入には、資金調達と併せて、諸々の準備が必要となります。
きちんとスケジュールを計画して、スムーズな取引に向けた早めの準備を進めていきましょう。
ご不明な点は、お気軽にご相談ください。

子育て中での住宅購入のタイミングとは前のページ

2023年1月 フラット35金利のご案内次のページ

ピックアップ記事

  1. 住宅購入は不安でいっぱい
  2. 土地価格の相場を知る方法
  3. 買ってはいけない物件を自分でチェック
  4. 危険な場所は 地形図で見分ける
  5. 建物インスペクションを実施する最適なタイミングとは?

関連記事

  1. 不動産取引ガイド

    その住宅の面積、合っていますか?

    マンション購入の際に、購入検討者の方から多くいただく質問のひとつが、床…

  2. 不動産取引ガイド

    屋根の素材の種類

    屋根材の種類について屋根材料の特徴などをまとめてみました。屋根リフ…

  3. 不動産取引ガイド

    コロナ禍で住宅ローンを見直す際のポイントについて

    今年も早い事で、残り僅かとなりました。月日の経過が早く感じられるタイミ…

  4. 不動産取引ガイド

    お住まい購入のリスクを見抜く、不動産登記簿謄本の見方

    普段あまり目にすることのない不動産の登記簿謄本(今は登記情報といいます…

  5. 不動産取引ガイド

    日本ではじめて鉄筋コンクリートRC造の集合住宅 軍艦島

     今、世界遺産登録で騒がれてる長崎市にある正式名称は端島(軍艦…

  6. 不動産取引ガイド

    不動産エージェントを味方につけよう:家探しの成功の秘訣

    1: 不動産エージェントとは?もはや単なる仲介者ではない一般的に不…

  1. リニュアル仲介通信

    平成26年7月 中古戸建て住宅の”不安”は既存住宅売買瑕疵保険で払拭しましょう
  2. 不動産取引ガイド

    賃借権と地上権の違い
  3. 不動産取引ガイド

    <コロナ禍の不動産購入>テレワークスペースの確保もお忘れなく?!
  4. 不動産取引ガイド

    中古戸建てを内見する際のちょっとしたチェックポイント
  5. お金・ローン・税金

    共働き世帯必見。住宅ローン控除(住宅借入金等特別控除)の活用方法。
PAGE TOP