不動産取引ガイド

ハイテク検査機器を使ったインスペクションを行う時代が近づいてきました!

住宅の改修や維持管理には様々調査(インスペクション)が必要となります。今まではその多くを『人力』で行うのが主流でした。

しかし、最近では少しでも効率化や自動化をすることで、人力からの脱却を目指すとともに、調査(インスペクション)の生産性向上と高精度な調査結果を求める時代になりつつあります。

これからの調査(インスペクション)は『人手を機会に置き換える?!』といった考えをもとに、住宅の維持管理でも、このような考えが広がると言われています。

以前、木耐協の研修でも、さまざまなハイテク検査機器を用いて、調査(インスペクション)の精度向上と省力化を目指されていると聞きました。

■床下点検ロボット:ハイテク検査機器を使ったインスペクション

そのような機器のなかで、大和ハウス工業が開発した狭小空間(床下)点検ロボット『moogle』 というものは、PCモニターを見ながらコントローラーで操作し、搭載したCCDカメラで床下の様子を点検していくロボットです。このような機器を活用する事で、人が入っていけない床下の狭い空間を調査する事ができ、かなりの精度向上につながると言われています。
また、床下の映像を住人の方と一緒に見る事ができ、調査(インスペクション)の現状を共有し易いといった効果が期待できます。

また、多くの場合、最終の調査(インスペクション)は人が直接入って、確認するのですが、事前にロボットを使う事で『床下の全体像が事前につかめている為、ポイントが絞られた調査(インスペクション)が実施できると』言われます。

■赤外線カメラ:ハイテク検査機器を使ったインスペクション

気密測定の際に使う赤外線カメラも、調査(インスペクション)にはこれから必要になってくるかもしれません。気密測定の結果が目標に達しない場合は、『気密の穴』といわれる場所が特定できます。中古住宅等の既に建っている住宅の調査にはこのようなハイテク機器を活用する事で、住宅の気密性を調査(インスペクション)すると共に、赤外線カメラの温度差で断熱の状況を確認出来るようになります。

またドローンを活用する調査(インスペクション)が少しずつ注目されるようになってきました。過去には下記のページにて解説を行っていますので、併せてご覧いただけると嬉しいです。

https://smile.re-agent.info/blog/?p=7308  ( 中古住宅購入時にはドローンを活用したインスペクションを実施すべき?!)

■ドローン:ハイテク検査機器を使ったインスペクション

操作のネックを課題に挙げる方も多いようですが、最近はアプリを活用してドローンを操作するものもあり、誰でも簡単に操作や写真撮影ができるようです。最新のドローンには赤外線カメラを搭載したドローンも登場し、画像を通じて雨漏り診断などにも活用できるようです。
なんといってもドローンでの調査(インスペクション)は外装の点検にはしごや足場が不要なので、予算を抑えた短時間での調査(インスペクション)が可能となります。画像もリアルタイムで映るため、住人の方との共有もしやすいようです。

■ダクト清掃用ロボット:ハイテク検査機器を使ったインスペクション

最後は住宅における24時間換気のダクトも調査(インスペクション)や清掃が困難な点で、維持管理に人手や時間が掛かりがちな部位でした。ダクト部分は直径50mmの細い管が主流で曲がりが多く、一般的な清掃道具が入りにくい箇所も多かったのが実情です。そのような調査を勘弁にした、日本ウイントンの開発した『24時間換気ダクト清掃用ロボット』なるものがあるようです。ミミズを模したせんどう運動という移動方法で、細く曲がりくねったダクト内を移動し、周囲についたブラシでホコリを落としてくれるようです。最後は集塵機で吸い取るようですが、そのようなハイテク検査機器も世に出始めています。

今後の中古住宅購入の調査(インスペクション)に、ハイテク検査機器が欠かせないものとなりそうです。

今後の住宅購入の参考にお役立て下さい。

法人営業部 犬木

家を購入する前にチェックしておきたいハザードマップ前のページ

東京都の地震危険度ランキング あなたの地域は大丈夫!?次のページ

ピックアップ記事

  1. 土地価格の相場を知る方法
  2. 住宅購入は不安でいっぱい
  3. その家は人口減少した将来でも売ることができる家ですか?
  4. 危険な場所は 地形図で見分ける
  5. 買ってはいけない物件を自分でチェック

関連記事

  1. お金・ローン・税金

    相続税の計算方法ってご存知ですか?

    相続税の計算手順は、【相続税=課税価格×税率-速算控除額】となります。…

  2. お金

    賃貸併用住宅の落とし穴?!収支に注意を!

    家主の自宅と賃貸案件を兼ねた賃貸併用住宅が増えているようです。家賃収入…

  3. 不動産取引ガイド

    キキクルとは?!

    最近の天気予報でも大雨が降った日にはキキクルなどで確認頂けますとよく耳…

  4. 不動産取引ガイド

    中古住宅の取引活性化の為、土地・建物に官民共通IDを活用する?!

    2021年6月22日(火)の日本経済新聞の朝刊に「土地・建物に官民共通…

  5. 不動産取引ガイド

    部屋のイメージで色選びは異なります!

    色がもつ力と体に与える影響とは?部屋の色や組み合わせによって見…

  1. 不動産取引ガイド

    風を使って過ごしやすい住まい!
  2. 不動産取引ガイド

    東京都 旧耐震建築建替え促進!市場への影響は?
  3. 不動産取引ガイド

    今年も参加いたします!!リノベーション EXPO JAPAN。
  4. 不動産取引ガイド

    日本の家と西洋の家との違い
  5. マンション

    資産価値にも影響を及ぼす、マンション管理組合が機能不全?!
PAGE TOP