不動産取引ガイド

「住宅リフォーム実例調査」をご存知ですか?そこから見えてきたリフォーム二極化の時代?!

先月3月2日(金)に公表された平成29年度の「住宅リフォーム実例調査」より見逃せないトピックスがありましたので、ご紹介したいと思います。

詳細については下記【(一社)住宅リフォーム推進協議会】の住宅リフォーム実例調査をご覧ください。

http://www.j-reform.com/publish/pdf/jitsurei-H29.pdf

本調査は、住宅リフォームに係る実態の経年的な把握を目的としたもので、平成 15 年度から継続して実施しているものです。

調査の項目・内容は、部分的に見直しを行っており、今回は調査票 A では「リフォームを実施した業者の選択方法」を調査。

調査票 B では「住宅リフォーム工事の受注件数、受注金額の状況」「長期優良住宅の増改築に係る認定制度の認知度」についての質問を新たに加えての調査のようです。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

Topics【1】住宅リフォーム金額、平均額は上昇も「二極化」

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

・前年度比「300万円以下」と「1,000万円超」の工事割合増

・平均額は前年度から上昇(738.7万円→759.6万円)

・中央値はやや下降(480万円→432万円)

「1,000万円超」の大型リフォームが増加したことで平均額を押し上げています。

しかし、中央値が下降していることから、大型リフォームが増える一方で、少額リフォーム(修繕)も増加していることがわかります。

その為、リフォーム工事においては「二極化」の傾向が見られます。

・借入利用率が戸建て、マンションともに上昇  戸建て18.2%(前年14.6%)、マンション13.9%(前年11.8%)
・契約金額別にみると1,000万超の工事での利用率が高い  戸建て 約4割(38.1%)、マンション 約3割(29.3%)
・中古住宅購入時に借入を行いリフォームする人が多い  戸建て 29.7%、マンション 15.6%

大型リフォームの提案には、借入を含めた資金計画の提案が必要だという事が想像できます。
また、中古住宅の購入時には借入をしてでもリフォームしたいという需要がある事が伺えます。

※現在のリフォームローンが低金利であることも利用率が高い理由の一つだと考えます。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
Topics【2】工事業者の選択、最多は「知人・友人の紹介」
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
・リフォーム業者の選択方法で最多は「知人・友人の紹介」  戸建て35.8%、マンション25.3%
・次いで多いのは、戸建ては「新築時の建設業者(30.2%)」、 マンションは「インターネットで業者を選択(22.2%)」
・年代別にみると、40代以下の若年層では、「不動産業者の紹介」と「インターネットで業者を選択」の割合が高くなる

「知人・友人の紹介」が多数を占めるというのは以前から変わらない傾向です。
戸建てとマンション、若年層と高齢者層といった属性によって傾向が異なります。

それ以外にも、年代や住宅の種類によって、実施されるリフォームが異なる等の情報が掲載されています。

ぜひ、今後のリフォームをする際の参考にしていただければ幸いです。

法人営業部 犬木 裕
***************************************************

■不動産の資産価値を即座に判断

セルフインスペクションアプリ「SelFin」

https://self-in.com/ (ご利用は無料です)

**************************************************

リビングをアウターリビングに!前のページ

建物状況調査に関する少し深い情報 その3次のページ

ピックアップ記事

  1. 住宅購入は不安でいっぱい
  2. 買ってはいけない物件を自分でチェック
  3. 建物インスペクションを実施する最適なタイミングとは?
  4. 立地適正化計画をご存知ですか?
  5. 危険な場所は 地形図で見分ける

関連記事

  1. お金・ローン・税金

    フラット35がお勧めな理由

    8月は21年以上の金利が0.90%と史上最低金利をまた更新しました。…

  2. 不動産取引ガイド

    「地域密着の落とし穴」

    以前に投稿した、 「「沿線探し」の盲点。人気路線ほど要注意!!」の続き…

  3. 不動産取引ガイド

    中古戸建てを内見する際のちょっとしたチェックポイント

    マンション価格の高騰が続き、都市部では中古マンション価格も上昇を続けて…

  4. 不動産取引ガイド

    建物状況調査に関する少し深い情報 その1

    今回から数回に分けて改正宅建業法における建物状況調査についてご説明した…

  5. 不動産取引ガイド

    資産価値の残るマンションの見極め方 ~マンション管理士という国家資格~

    マンション管理のスペシャリスト「マンション管理士」マンション管理士…

  6. 不動産取引ガイド

    自宅の事後防災の優先順位

    最近地震が多発していますが、2021年10月7日に東京・埼玉で震度5強…

  1. 不動産取引ガイド

    民法改正 ~売主の負う契約不適合責任とは~
  2. 不動産取引ガイド

    「電力自由化」になっても、切り替えが出来ないマンションもある?
  3. 不動産取引ガイド

    健康に過ごすには住宅選びも重要?!
  4. 不動産取引ガイド

    売る時に資産価値が下がりやすい物件とは(エリアの平均価格に対して著しく価格が高い…
  5. 不動産取引ガイド

    2024年から住宅ローン減税 変更予定!Q&Aで解説!
PAGE TOP