マンション

“売主も知らない”告知事項。一般的な書式では見過ごす可能性あり..

今回は、マンションを購入する際に確認をして頂きたい、もしくは不動産屋さんに確認するよう依頼して頂きたいことについてお話ししたいと思います。その名も、“マンション管理会社への”『重要事項に係わる質問書』です。“マンション管理会社への”というところがポイントです。

もしこの投稿をご覧になられているのが宅建業者の方でしたら、業界の商慣習としては一般的ではないので、是非同じようにして頂くことをお勧め致します。

 

まず一般的なところからお話しをすると、中古マンションの売買に際しては、重要事項説明のときの添付書類として、『付帯設備表・告知書』と『重要事項に係わる調査報告書』という書類が添付されます。付帯設備表・告知書というのは、売主が知っており、かつ買主に伝達しておくべきことについて売主が記入するものです。例えば、「過去に漏水があった」「三口ガスコンロの一つが故障している」「騒音がある」といったようなことです。

続いて『重要事項に係わる調査報告書』というのは、仲介会社がマンション管理会社に依頼すると有料で発行してもらうことができる書類で、マンションの管理について、マンション管理会社が作成する報告書です。例えば、取引を使用としている住戸の所有者が管理費・積立金を滞納していないか、マンション全体での修繕の履歴や現在の修繕積立金の残高、修繕計画の有無や積立金の値上げの予定、アスベスト調査の有無等、主にマンション全体に係わる重要なことについて書かれています。ただ、マンション全体で過去に漏水が起こったとか、事件・事故があったとか、住民間でトラブルがあったといったようなことは、記載がされていません。つまり、前述の告知書に相当する部分については書かれていないということです。

 

ここで登場するのが添付の書式です。これは私達独自に作成したもので、管理会社から告知書をもらおうという意図のものです。例えば、現在の売主がその家に住んだことが無い場合(※)、住んでいれば通常知ることができるようなことでも知ることができず、悪気なく告知が行われないということがあります。漏水や雨漏り、事件・事故などについては、そのマンションを管理している管理会社で情報を把握していることが多いわけですが、管理会社発行の書式の中にはそこについての項目が無く、仲介会社からも聞かれなければ、わざわざ積極的には情報開示しないということで、買主に情報が伝達されないまま取引

はかかるのですが、この書類を利用することで、このようなリスクも軽減できるわけです。

 

私達リニュアル仲介は、「他社がやってないし面倒だからやらなくても良い」というスタンスではなく、あくまで「買主が必要とするであろう情報は積極的に収集する」というバイヤーズエージェントのスタンスで皆様のお住まい探しをお手伝い致します!

 

※買ったものの事情があって短期で売却しなければいけなくなってしまった場合や、ここ数年は自分が住まず親族に貸していたが他界してしまい売却することになった場合等、色々とケースはあり得ます。

 

リニュアル仲介本部パイロット店 石川でした!

国内の土地の価格には、4種類あるのをご存知ですか?前のページ

東京圏、転入超過11万人=続く一極集中!次のページ

ピックアップ記事

  1. 危険な場所は 地形図で見分ける
  2. 買ってはいけない物件を自分でチェック
  3. 住宅購入は不安でいっぱい
  4. 土地価格の相場を知る方法
  5. 立地適正化計画をご存知ですか?

関連記事

  1. 不動産取引ガイド

    「市街化調整区域」を聞いたことがありますか?

    物件を探す際に見かける「市街化区域」と「市街化調整区域」と言う言葉を見…

  2. 不動産取引ガイド

    2020 年10月度の不動産相場

    公益財団法人東日本不動産流通機構(通称:東日本レインズ)から、2020…

  3. 不動産取引ガイド

    敷地境界にブロック塀がある場合の注意点(その①)

    戸建てを買おうとした住宅の敷地と隣地との境界にコンクリートブロック塀が…

  4. 不動産取引ガイド

    2017 年6 月度の不動産相場

    公益財団法人東日本不動産流通機構(通称:東日本レインズ)から、2017…

  5. 不動産取引ガイド

    フラット35での他のプランもご紹介

    今回もフラット35のプランをご紹介したいと思います。今回は地域連携…

  6. 不動産取引ガイド

    自然素材を取り入れた住宅

    昨今、大人も子供、年代問わずアレルギーを発症する方が増えています。…

  1. 不動産取引ガイド

    2018 年1月度の不動産相場
  2. 不動産取引ガイド

    賃貸は贅沢な選択です
  3. 不動産取引ガイド

    売る時に価格が下がりやすい物件とは?(自然災害の被害に遭いやすい場所に建つマンシ…
  4. 不動産取引ガイド

    浸水被害を回避する為の情報収集
  5. お金・ローン・税金

    2023年10月 フラット35金利のご案内
PAGE TOP