不動産取引ガイド

荒稼ぎする「座敷わらし」

平成28年7月度の『月例マーケットウオッチ(公益財団法人東日本不動産流通機構)』が発表されました。

中古不動産市場は引き続き堅調で、東京都区部の取引件数は前年同月比2ケタ増、取引価格(㎡単価)については、12年10 月から46 ヶ月連続上昇です。

前年同月よりも㎡単価が6%上昇(5ページ参照)しているということですから、去年4,000万円で中古マンションを買った人は、現在の価値で4,240万円になったということです。

住んでいる時は自宅の時価をあまり意識しませんが、知らず知らずのうちに家が240万円稼いでくれていたことになります(もちろん、逆もありえます)。

仮に住宅ローンの利息や管理費、固定資産税(以下、管理費等)が経費としてかかるにせよ、ローンは1%以下、管理費等は高くても物件価格の1.5%相当位でしょう。少々乱暴な計算ですが、それを差し引いても3.5%、140万円含み益が出たわけです。

この話で、ひとつとても重要なポイントは、仕入れが高いと意味がないということです。

仕入れというのは自分が買った時の価格です。

高いというのは、金額の大小という話ではなく、その物件が妥当な価格だったか、妥当な価格よりも高かったかということです。

中古物件は、必ず相場ピッタリの価格で売りに出るわけではありません。

売主の言い値で決まるのです。相場からしてどう考えても3,000万円じゃないと買い手がつかない物件だったとしても、売主が4,000万円と言えば、4,000万円で売りに出るのです。

これをこのまま買ってしまえば、仕入れが高かったということになります。

リニュアル仲介では、家探しをお手伝いしているお客様(買主)が、「売主の言い値」に引っかかってしまわないよう、価格の妥当性を検証するサービスもご提供しております。

(こちらで事例をご覧になれます。)

「自宅は金融資産」ということを忘れず、仕入れ値の妥当性、買った後も定期的に時価を把握するようにしましょう。ちゃんとした物件を買うことができれば、いつの間にかお金を稼いでくれる座敷わらしになっているかもしれません。

以上、リニュアル仲介本部 パイロット店 エージェント 石川でした!

公益財団法人東日本不動産流通機構『月例マーケットウオッチ』

http://www.reins.or.jp/pdf/trend/mw/mw_201607_summary.pdf

———————————————–

「資産となる家を真剣に考えるセミナー」

・マーケットを知る
・資産性とは何か
・リスクを考える
・減税・補助金
・私達ができること

↓ 詳細はコチラ ↓
http://www.rchukai.com/#!seminar/c1vy0

———————————————–

 

借地の底地はいくらになるのか?前のページ

次は東京オリンピック!次のページ

ピックアップ記事

  1. 立地適正化計画をご存知ですか?
  2. 建物インスペクションを実施する最適なタイミングとは?
  3. 土地価格の相場を知る方法
  4. 住宅購入と 生涯の資金計画
  5. 買ってはいけない物件を自分でチェック

関連記事

  1. 不動産取引ガイド

    令和時代の住宅購入 どの家を買うかではなくどこに家を買うか

    多くの方が家を買おうと思い立った時にポータルサイトなどで物件広告を見始…

  2. 不動産取引ガイド

    知っておきたいカラーコーディネイトの基礎知識

    住宅購入をした後に「どうもわが家はごちゃごちゃしていてインテリアが決ま…

  3. 不動産取引ガイド

    建具!?

    建具には襖(ふすま)、障子(しょうじ)がありますがその歴史には平安時代…

  4. 不動産取引ガイド

    椅子にすわってなにをする!

    人は何かをする為に座ります。建築家で家具のデザイナーでもあるコルビ…

  5. 不動産取引ガイド

    大規模か小規模か?住宅購入で失敗しないためのマンション規模の選び方

    住宅購入を考え始めた方々へ、マンション選びにおいて重要なポイントの一つ…

  6. 不動産取引ガイド

    マンション購入時にプロが見る注意すべきポイント(中古編)

    前回は新築マンションを検討される方の注意すべきポイントについて、解説を…

  1. 不動産取引ガイド

    不動産検討時に『ハザードマップ』の確認はお済みですか?
  2. お金・ローン・税金

    フラット35がお勧めな理由
  3. 不動産取引ガイド

    買った建物が地震で壊れた場合はどうなるのでしょうか?
  4. 不動産取引ガイド

    日常生活で使う明かりですが、読書や睡眠など暮らしの様々なシーンにふさわしい明かり…
  5. 不動産取引ガイド

    素敵な部屋を作る為に、インテリアを構成する要素をチェックしましょう!
PAGE TOP